鍵はささるのに回らないという相談が鍵屋に寄せられることがあります。
そのお客さんのお宅では海外の鍵を使用していました。
試しに鍵を使ってみたのですが、たしかに刺さるけど回りません。
一向に動く気配がないのです。まるで別の場所の鍵を挿しているような感じです。
しかし、その鍵はどうみても玄関の鍵です。
ドアは開いていたので室内側のサムターンを回してみました。するとこちらは難なくまわり、施錠や解錠を行うことができます。
ですから、錠前自体というよりはシリンダー全体が故障しているということが考えられます。
シリンダーのコア部分を外してみますと、これは簡単に抜くことが出来ました。そしてすべてのピンタンブラーを抜いてみました。普通、ピンタンブラーを抜くとシリンダーはくるくる回る状態になります。しかし、このシリンダーは全然回りませんでした。
外れる方向にむかってハンマーで衝撃を与えてみたところ、スコット抜けました。
内部を確認してみたらネバネバしたものが全体的についていたのでこれがトラブルの原因だったことがわかります。
このねばねばはニスかなにかだと思います。玄関の扉が木製だったのでペンキを塗った時のニスがシリンダーのなかに入り込んでしまったのでしょう。
カッターをつかってこそげとるように取り除いて元通り組み直してみたら問題なく鍵が動くようになりました。
このように扉や錠前周辺に塗料を塗ったりニスを塗ったりすると内部に侵入して動かなくなることはままあります。
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